太田の湯Ootanoyu(Ohta hot spring)
太田の湯

細く流れる渋谷川に沿い、1㎞ほど谷間に入ると、緑の苔むす山あいに着きます。その奥に太田の湯があります。前方には、昭和48年8月に建てられた新館が、その後ろに旧館があり、「太田の湯、越中国渋渓郷古池谷」の石碑が建っています。二上山系で一番大きいこの谷間には、万葉時代以前から人間が住みつき、白鷺が古池谷の水で傷口をいやしていたことから、人々は薬としてこの水を使うようになったそうです。温泉と言っても冷鉱泉で、分析書などはありませんがその発見は1200年以上前とも云われています。 地元では「薬水」として慕われていたそうです。それから、付近の人々は自由に使っていましたが、安政4年(1857)、今から127年ほど前、新湊の三箇家の先祖が住みつき、太田の湯を経営しました。後に、昭和42年、現在の古市家が受け継ぎました。
古池谷の湧き水は、地下800mより自噴していて、こんこんと出て枯れたことのない地下水であり、太田の湯は、これを沸かした鉱泉であす。浴用としては、やけどや切り傷、皮膚病等によく効き、飲用としては、癌、胃腸病、手術後の回復促進等にもよく効くとのことで、多くの人がやって来ました。硫黄、ホウ酸・硫化水素硅イオン、ナトリウム、鉄分等を多く含むこの水は、大変効能があると言われており、一升瓶やポリタンクに入れて持ち帰る人も多かったそうです。
残念ながら、太田の湯は、閉鎖され、営業しておりません。
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